庄川上流見学会にはじける笑顔

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 7月29日(日)砺波散村地域研究所ほかが主催して庄川上流域見学会を行いました。暑すぎとはいうものの、とりあえずは好天に恵まれ気分よく郷土資料館を出発。旧千保川跡を走って庄川合口ダム方面を目指しました。合口ダムを過ぎたところで最初のトラブル発生。なんとその日は庄川水祭りの日で、水記念公園の界隈では、丸太乗り選手権などのために交通規制を行っていたのです。予定していた水公園線が通過できないとなると大きな時間のロスとなり、その後の日程にも支障が出ることが心配されました。そこで、だめもとで規制を行っている担当者に事情を話し、通してくれるようお願いをしてみたところ、案外あっさりと許可してくださいました。その時間には、まだ重機で道路封鎖をしてしまう前だったからです。丁寧にお礼を言いながらそこを通過し、川岸道路を上流に向かいました。途中、旧二万七千石用水取水口跡を紹介しながら小牧ダムへ。小牧ダムでは、そのダムの築造が、3つの意味で庄川の歴史にとって大きなエポックメイキングな出来事だったと話をいたしました。それは、一つに庄川がはじめてダムでせき止められ、魚類等の遡上が妨げられることになった結果、庄川の内水面における生態系が大きく変化したということ、二つにそれまで長い間行われてきた飛騨からの流木事業に壊滅的な大打撃を与えたこと、三つに、それ以後庄川における電源開発が本格化し、水力発電のために庄川が活用されるようになったことです。

 

 途中、南砺市平の田向にある流刑小屋や羽馬家などを見学しながら、庄川を遡ること1時間あまり、今回の見学会の目玉である御母衣地下発電所に到着しました。発電所では、発電所を所管する御母衣電力所の所長である庭屋さんが地下へ通じるトンネルの入り口で待っておられました。我々のバスに乗っていただいて、斜坑を下りていくこと約1.2キロ。地下80メートルにある巨大な発電所の建屋に到着。2基のタービンが低いうなり声を上げています。庭屋所長からパネルを見ながら御母衣ダムや発電所の構造のこと、発電や機器のコントロールシステムのことなどについての説明を受けた後、ヘルメットをかぶって、実際にタービンの太いシャフトがうなりを上げて回っている様子なども見せていただきました。

 約50分程度の見学でしたが、参加者からは「やー、すごい!なかなか見れんもの見せてもらったわ」「地下にこんなすごい施設をよく造ったもんだ」などと驚嘆の声。家族とともに参加した3人の小学生も興味深そうに見て回っていました。

 今回の見学会で特筆すべきことは、見学会を開始以来初めて小学生の参加があったことです。親子での参加でしたが、どの子もとても楽しそうに参加してくれていたことは、ほほえましく思えました。庄川上流部の山中山橋では、林道を数百メートルほど散策し、渓流に下りて谷川の流れ下ってくる様子を見たり水に触れたりする時間を持ちました。「わー、つめたーい」「気持ちいー」などと歓声を上げながら、親子ともども笑顔笑顔でした。今回の見学会が、地域学習の場であるだけでなく、親子の触れ合いの場としても役立ったことを大変うれしく思いました。(杉森 記)

 
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