「加越線終末の記」

  DSC_0206.JPG 富山県呉西地区公共交通再生研究会から、「加越線終末の記」という本が発刊されました。

 昭和47年9月、廃線となった加越線を、当時の高校生、得永直樹さんと垣内貴裕さんが記録に残したものです。廃線の日の記念列車同乗記、沿線風土記、反対運動の歴史などを、詳細にまとめた手書きの冊子3冊で、福野図書館に寄贈されていました。

DSC_0205.JPG パソコンもデジカメもない時代、ハーフ判のカメラで撮影したモノクロとカラーの写真。高校生の目で地域の現状と将来を見つめた“熱い思い”が、読む人の心に、さまざまな問いかけをしてくれます。再生研究会の皆さんが、一文字一文字、パソコンで打ち直し、写真をスキャナーで読み込んで、一冊の本にしました。

 私事で恐縮ですが、得永さんは私の高校の2年先輩。たまたま、同じクラブに所属していた得永さんから、このアルバムのことをお聞きしていました。得永さんとはその後も親しくお付き合いをさせていただいていたのですが、残念なことに1998年、43歳の若さで急逝されました。加越線のことを調べていた2年ほど前、得永さんのことを思い出し、図書館を訪ねたところ、書庫に残っていました。再生研究会の皆さんにお会いしたとき、この話をさせていただいたことで、あれよあれよという間に、出版していただけることになりました。

 加越線の廃線と沿線町村の衰退は、鶏と卵の関係ではありますが、廃線が衰退の加速させたことは間違いありません。歴史に「もし…」はありませんが、もし加越線と射水線が残っていたら、富山県西部の様相はかなり違ったものになっていたのではないでしょうか。庄川町、井波町、そして津沢、藪波などの現在を見るにつけ、そのような思いを強くします。

 「終末の記」を再生研究会の皆さんがこれほど熱心に復刻していただいたのも、そのような思いからです。「加越線廃線は地域の大切な教訓」。散居村やチューリップ生産などと同様、地域に残る先人の遺産は、一度失えば、甦ることはありません。

 「もし、城端線が廃線になったら…」。ぜひ、「終末の記」を多くの方に手に取ってもらいたいものです。砺波地方の書店のほか、〒932-0257南砺市北市128-4 あずまだち高瀬内の富山県呉西地区公共交通再生研究会、電話0763-82-5828 で扱っています。A4判、114㌻。頒価1300円。

(Pancho)

 加越線については、砺波野JP「砺波野をもっと知る(論考・資料集)」(http://tonamino.jp/shiru/post_20.html)にも載っています。

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