砺波を深く学ぶ!砺波散村地域研究所例会

 2月18日(土)、となみ散居村ミュージアムで砺波市立砺波散村地域研究所の例会を開催いたしました。朝から猛烈な雪。除雪したばかりのミュージアムの駐車場も見る見るうちに雪が降り積もり、参加者の足の大きな障害になることが心配されました。

 しかし、実際にふたを開けてみると、砺波市の内外からぞくぞくと人が訪れ、会場はあふれんばかり。となみ散居村ミュージアムの研修室は100人以上の参加者の熱気が充満していました。

 まず最初の発表は、野原大輔氏の「中世前期における砺波平野の開発」でした。これまで砺波散村の成立の発端が中世後期から近世と言われていた定説を、いくつもの遺跡や遺構の発掘から中世前期にまでそれが遡れるのではないかと指摘されました。

 2番目の発表は、土生居弘氏の「繰り返されている法林寺断層の活動」でした。土生居氏は、麻生谷川の露頭の調査を重ね、その地層を克明に調べた結果、法林寺断層の過去の活動がこれまで言われていたように6000年~12000年周期ではなく、2500年~3000年周期で活動を繰り返しているのではないかという説を展開されました。

 3番目の発表は、安ヵ川恵子氏の「明治前期における砺波地方の学校教育」でした。数々の古文書を読み解きながら、当時の地方の実力者たちが砺波に学校教育を根付かせるために奔走した様子などについて語られました。

 記念講演は、石川県立大学生物資源環境学部の瀧本裕士准教授でした。先生は、砺波市南般若の元井さんが考案されたらせん水車に以前から興味関心を寄せられ、農業用水等の小さな灌漑用水路を利用したマイクロ水力発電システムの研究開発に取り組んでおられる方です。例会では、マイクロ水力発電には、「コスト」「経費」「法規制」など数々の乗り越えなければならない問題があるが、用水路網が網の目のように張り巡らされている砺波地方にはふさわしいシステムではないかとお話されました。

 今回の例会で特筆すべきなのは、砺波市の市当局の皆さんや議員さんにたくさん出席していただいたことです。政治や行政を推進していくに当たり、地元のことをよく知ることは大切なことと思われますが、砺波について深く学ぶ機会の一つとして例会を活用しようという動きに敬意を表したいと思います。(砺波散村地域研究所 杉森)

野原発表1.JPG瀧本講演2.JPG

砺波野イベントカレンダー
散居村に暮らしませんか 散居村空き家バンク

ENTRIES

COMMENT

ARCHIVE

LINK

2018.11

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30