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13)多難橋


 太田の専念寺の前の道を北に、 約50メートルいくと、右に古い地蔵堂があります。その堂の 向かって左に小さい川が流れています。
その川に、今はもうアスファルトにかくれてちょっとわかりません が、「橋になられた地蔵さま」があります。
元は専念寺の前を流れる川にかかっていたのですが、いろいろの理由 により、今はここにあるのです。

砺波市には、たくさんの石地蔵があり ますが、橋になられた地蔵さまは、ここだけです。
 この地蔵さまを、地元太田の人々は、「多難橋(たなん ばし)」
(28) と呼んでいます。そしてこの橋には、つぎのよう ないわれがあります。

(32)多難橋(太田)

 昔、この地蔵堂の となりの道は、庄川に太田橋がなかった頃の舟着場に通ずる道 でした。重要な船着場だったのですが、この道の両端には大木が しげり、昼でも暗く、きつねやたぬきなどが出て、人々を驚かしました。
そこで村の鍋六(なべろく)という人が、地蔵さまを建てたのです。
ところが、地蔵さまを建てたその日の夜、倒れて川にかかりました。 その次の日また地蔵さまを起こし、元にもどしました。ところが 不思議なことに、またいつのまにか倒れて川にかかりました。 こんなことが何度かありました。

 ある夜、鍋六の夢枕にこの地蔵さまが立たれ、「私 は、橋となって上を通る人々の安全を守りたいのだ」と告げられたの です。それからというものは、この地蔵さまを起こしたりすると、 村の中で火事などが起こったりしたので、村の人々はだれとなく 「多難橋」と呼ぶようになりました。

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