INDEX
7.出町 井波往来


 出町から太郎丸、荒高屋、天正、岩屋と国道156 号線沿いにも、多くの石仏が点散しています。

太郎丸にある曹洞宗真月寺周辺には、文政13年(183 0)の銘文の刻まれた地蔵や南無太子があります。そ こから南へ行くと五鹿屋の五郎丸地区に入り、聖観 音、地蔵、阿弥陀、南無太子仏と五鹿屋郵便局の間2 00メートルに点々と石仏があり、郵便局のとなりに は、「森川準慶作」と刻まれた浮彫りの流麗な地蔵が あります。
その地蔵は、俗に「ごん溜の地蔵さま」と いわれ、この堂の前には磐持石がおいてあります。

農協五鹿屋支所を通り過ぎ少し行った道端に、地蔵2体 と不動明王1体があります。不動明王の台座には「左 井波、南金屋、右出町」とあり、1体の地蔵の台座に は「北出町、東金屋、西石動、南安居」とあり、道し るべの石仏です。

荒高屋にある曹洞宗実相寺の四っ辻 の東側に、「ひば地蔵さま」と親しまれている地蔵が あります。お堂には龍や獅子の立派な彫刻がしてある 重厚な造りのものです。およそ150年ほど前に、小 幡増右ヱ門が造立されました。

昔この一帯は、ひば杉 の木などがうっそうと茂っていたそうで、道しるべの ためにと造立されたそうです。この「ひば地蔵」に関 しては次のような伝承が残っています。



地蔵(五鹿屋)

聖徳太子(五鹿屋)

ひば地蔵(五鹿屋)


 荒高屋の地ぞうさまは、ひばの木にかこまれている ので、「ひば地ぞう」とよばれています。むかし、こ の地ぞうさまの前を通りかかった男が、かさがじゃま になったので「ちょっとあずかってくだはれ」といっ て、地ぞうさんの間に、のせていきました。ところ が、帰ってみると、かさがありません。「おい地ぞう さん。おらのかさ、どこへやったが」と、どなりまし たが返事がないのでおこりだし、とうとう地蔵をなぐ りつけ、ぷんぷんしながら帰りました。  家に帰ってから、その男の顔が、急にいたみはじ め、大きくはれあがって、はながくさりはじめまし た。男は、おどろいて、地ぞうさんのところへあやま りにいきました。見ると、地蔵さんのはなが、かけて います。「ああ、もったいない。おゆるしください」 なんどもなんどもあやまりますと、見ると、地蔵さん のはなが、かけています。「ああ、もったいない。お ゆるしください」なんどもなんどもあやまりますと、 だんだんいたみもとれ、はなもなおりました。
(『となみ昔むかし』)

 この「ひば地蔵」から真宗の正念寺までの間に、南無 太子仏、聖観音の2体があり、これから先何体かの石仏 を拝みながら道は井波へとつづいているようです。

トップ 戻る 進む